2024年06月
歴史は韻を踏む
ロシアがウクライナに侵攻して2年半近くになる。その後イスラエルがガザに侵攻して1年近く経過する。ウクライナ侵攻はプーチン戦争、ガザ侵攻はネタニヤフ戦争と呼ばれる。プーチンもネタニヤフも自己の政権維持のために仕掛けたもので侵攻は決して国民の総意ではない、とも言われる。ネタニヤフはプーチンのような独裁者ではないがアメリカの忠告すら聞かない、これもある意味で独裁者だ。中国でも一強支配が確立された。北朝鮮の独裁者は更に別格。北朝鮮は統制が厳しすぎて右傾化の声は聴かないが、ロシアでは極右勢力が存在するしフランス、イタリアも極右勢力が力を伸ばしている。一般的には歴史は繰り返される、というが歴史学者の磯田道史氏は「歴史は韻を踏む」と呼ぶ。確かによく考えれば歴史は繰り返されるのではなく、韻を踏むというのが正しいかもしれない。現在の世界は独裁者による戦争、取り巻く大衆の右傾化が進み歴史が韻を踏んでいるように見えてならない。戦前の日本も天皇の声すら聞く耳を持たないリーダーの下、右傾化が進んだ挙句に第二次世界大戦へ突入した。韻を踏むというのは、こうした独裁者の横暴、右傾化が冷戦、世界大戦につながるということであり、今後の世界情勢の行方が懸念される。独裁と極右の台頭に要注意。
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